なぜ中学受験をするのか おおたとしまさ

【本の簡単な紹介】

中学受験を視野に入れる保護者を対象に、中学受験に必要なことや選び方、受験準備や学校の選び方、そして教育観について考えるきっかけを提供する本です。著者のおおたとしまさ氏は教育ジャーナリストであり、自身も中学受験を経験した親として、実体験に基づいたアドバイスも紹介しています。中学受験に興味がある保護者や、実際に中学受験勉強に取り組んでいる子の保護者にも役立つ一冊です。

【なぜこの本を読んだのか】

近所の人から通う予定の小学校の中学受験率の高さを聞いてからというものの、気になり続ける中学受験。。親としては高校受験からでいいじゃないと思っていますが、中学受験を経験した同僚から中高一貫校の良さ等を実際に聞くと、希望する中学に入れるのであればそれはそれで幸せなのかなと。子どもの意思を尊重といっても、ある程度の方向性や選択肢は親が示していく必要があります。悩んでいるので、中学受験のメリットを知っておきたいと思い手に取りました。

【面白いと思った箇所】

・中高一貫教育は、大学受験のための先取り教育ではなく、豊かな思春期を謳歌するためのゆとり教育である。

・私学とは、そこにしかない特異なハビトゥスを吸収しにいくところであり、それが自分らしい幸せな人生を送るための足がかりになる。

【自分の考え、本への思い】

中高一貫教育はゆとり教育であるという説明にはなるほどなと思いました。中学校までは公立、受験は公立からというのは自分にとって当たり前だったので、ちょうど思春期の真っ盛りに高校受験を迎えるのは酷という考えは想像できていませんでした。高校受験のないゆとりを活かした結果、大学受験の進学実績を向上させたり、大会・コンクール等での実績向上につながっているという例もあるようです。また、中高一貫校では、思春期における葛藤と成長のストーリー全体を身近に感じられることによって、卒業生同士のつながりも強化されるらしい。確かに名門校卒業の同僚の結婚式に出席した際に、学生時代の友人により誇りを持っているように見えたのを思い出しました。また、小学校5,6年生の中学受験する・しない子の日々のスケジュールを比較したところ遊び時間にそこまで大差がないとか。夕食後の空き時間をどう過ごすかにもよりますが、もし無為な時間の過ごし方をしてしまうようであれば、目標のために努力する時間に切り替えるのもいいのではという部分にはとても共感できました。

【まとめ】

中学受験・中高一貫校の良さを知ることができる有益な本でした。毒にも良薬にもなる、、、中学受験に臨む子どもとその保護者の向き合い方によって変わるので、結局は親の教育に対する考え方と覚悟次第です。メリットはわかりましたが、受験を支える親の大変さや、経済的な問題もあります。。子どもの意思を尊重したいと思ってはいますが、どこまでだったら親としてサポートできるのかを明確にして、やると決めたらやることの意義を家族で一貫して共有していきたいと思います。とはいってもまだまだ悩み続けそう!!

タイトルとURLをコピーしました